【第2回】なぜO脚になるのか?意外な「日常生活の原因」 ~その座り方が脚を歪ませる~
前回、第1回では「O脚の正体は、骨の湾曲ではなく関節のねじれである」という衝撃の事実をお伝えしました。 では、なぜそんな「ねじれ」が生じてしまうのでしょうか?
「親がO脚だから遺伝でしょう?」
そう思っている方も多いのですが、実はO脚における遺伝的要素はそれほど大きくありません。
もし遺伝するものがあるとしたら、それは「骨格」そのものではなく、「生活習慣」です。
親と同じような食事をし、同じような座り方や歩き方をして育つことで、結果として似たような体型や脚の形になってしまうのです。
つまり、O脚を作っているのは、他でもない「あなた自身の毎日の動作」です。
今回は、無意識のうちに脚を歪ませてしまう「悪魔の生活習慣」をあぶり出します。これらをやめない限り、どんなに高価な矯正グッズを使っても、どんなにストレッチを頑張っても、O脚は治りません。 少し耳が痛い内容になるかもしれませんが、改善への最短ルートだと思ってチェックしていきましょう
1.諸悪の根源! 脚をねじる「座り方」ワースト3
O脚の原因として最も影響力が大きいのが「座り方」です。 特に日本人は床に座る文化があるため、欧米人に比べてO脚になりやすい環境にあります。長時間、関節に無理な力がかかり続ける座り方は、骨格を少しずつ変形させる強力な矯正器具のような働きをしてしまいます。
ワースト1:横座り(お姉さん座り)
これが「O脚製造・最強のポーズ」です。 正座の状態から、お尻を左右どちらかに落として座る姿勢です。
- なぜ悪いのか? この姿勢をとると、片方の股関節は強烈に内旋(内側にねじれる)し、もう片方は外旋します。しかも、体重が不均等にかかるため、骨盤が大きく傾き、背骨まで湾曲します。 日常的に横座りをしていると、大腿骨(太ももの骨)が内側にねじれた状態で固まりやすくなります。これが第1回で解説した「O脚の根本原因=股関節の内旋」を直接的に作り出してしまうのです。さらに、左右で脚の長さが違うように見えたり、左右でO脚の度合いが違う原因にもなります。
ワースト2:ぺたんこ座り(アヒル座り・トンビ座り)
正座を崩して、お尻を地面につけ、膝下が「ハ」の字になる座り方です。女性に多く、一見かわいらしく見えるかもしれませんが、関節にとっては拷問に近い姿勢です。
- なぜ悪いのか? この座り方は、太ももを内側にねじり(股関節内旋)、膝から下を外側にねじる(下腿外旋)という、O脚のねじれ構造を極端に強調したポーズそのものです。 特に、膝下の外側へのねじれを強く誘発するため、膝はくっつくけれど膝下が離れる「XO脚」の最大の原因と言われています。この座り方が楽だと感じる人は、すでに骨格の歪みがかなり進行している証拠です。
デスクワークやカフェで、無意識に脚を組んでいませんか?
- なぜ悪いのか? 脚を組むには、太ももを内側に引き寄せる必要があります。これは内転筋を使っているようでいて、実は骨盤を後傾(後ろに倒す)させ、外側の筋肉を緊張させる動作です。 上の脚の重みで下の脚が圧迫され、血流が悪くなるだけでなく、骨盤がねじれることで、股関節の位置がズレていきます。骨盤の歪みは、その下にある大腿骨の向きを狂わせ、O脚を助長します。
2.その立ち方が筋肉をサボらせる
電車を待っている時、レジに並んでいる時、あなたはどんな姿勢で立っていますか? 「楽な姿勢」=「身体に悪い姿勢」であることがほとんどです。
「休め」の姿勢(片足重心)
片方の足に体重を乗せ、腰を横に突き出すような立ち方です。
- メカニズム: 体重を乗せている側の「中臀筋(ちゅうでんきん)」という、お尻の横の筋肉が引き伸ばされて機能しなくなります。 中臀筋は、骨盤を水平に保ち、太ももが外に張り出すのを防ぐ重要な筋肉です。ここが弱まると、骨盤が横にスライドしやすくなり、大腿骨が外側に張り出してきます。また、膝の外側の靭帯に過剰な負担がかかり、O脚変形(外側への湾曲)を物理的に広げてしまいます。
反り腰立ち(骨盤前傾)
お腹を突き出し、腰を反らせて立つ姿勢です。ハイヒールを履く女性に多く見られます。
- メカニズム: 骨盤が過度に前傾すると、連動して股関節は内側にねじれます(内旋)。 試しに立って、わざとお尻を突き出し腰を反ってみてください。自然と膝が内側を向きませんか? この「反り腰+内股」のセットが、若い女性に多いO脚の典型パターンです。一見姿勢が良いように見えて、実は膝関節にねじれのストレスを与え続けています。
3.O脚を悪化させる「歩き方」の癖
「歩く」という動作は、1日に数千回繰り返されます。その一歩一歩がO脚を矯正するエクササイズになるか、O脚を悪化させる破壊活動になるかは、歩き方次第です。
ペタペタ歩き(指を使わない歩行)
足の指を使わず、足の裏全体でドシドシと着地し、そのまま足を持ち上げるような歩き方です。
- 影響: 足の指、特に親指(母趾)を使って地面を蹴り出さないと、足の裏のアーチが崩れやすくなります(扁平足)。 足のアーチが潰れると、足首が内側に倒れ込みます(回内足)。足首が内側に倒れると、連鎖反応ですねの骨も内側に引っ張られそうになりますが、バランスを取るために膝関節部分で外側への力がかかり、O脚ラインが強調されます。
ニーイン・トゥーアウト(Knee-in Toe-out)
スクワットや階段の上り下りでよく見られる現象ですが、歩行時にも起こります。 「つま先は外を向いているのに、膝が内側に入り込む」状態です。
- 影響: これは膝関節にとって最も危険な動きです。膝の内側の靭帯や半月板に強烈なストレスをかけながら、太ももとすねの骨を逆方向に雑巾絞りしているようなものです。 ガニ股だと思ってつま先だけ外に向けて歩こうとすると、この状態になりやすく、O脚をさらに悪化させます。
4.筋肉のアンバランス:サボる筋肉と頑張る筋肉
悪い姿勢や動作を続けると、筋肉のつき方に偏りが出ます。この偏りが骨を引っ張り、O脚の位置で固定してしまうのです。
O脚の人の脚には、明確な「格差社会」が存在しています。
サボり筋(弱くなっている筋肉)
これらを鍛えて目覚めさせることが、改善の鍵となります。(※第5回で詳しくトレーニング法を紹介します)
- 内転筋群(内もも): 膝を閉じる力が弱く、パカッと開きやすくなります。
- 大臀筋・中臀筋(お尻): 股関節を外側に回す(外旋させる)力が弱く、内股になりやすくなります。
- ハムストリングス(裏もも)の内側: ここが弱いと膝を安定させられません。
ガンバリ筋(過剰に働いている筋肉)
これらは使いすぎてカチカチになっています。緩めてあげる必要があります。(※第4回でストレッチ法を紹介します)
- 大腿筋膜張筋(太ももの外側): O脚の人が「太ももが横に張り出している」と悩む原因は、骨ではなくこの筋肉の肥大です。
- 外側広筋(前ももの外側): 重心を外側にかける癖があるため、ここばかり発達します。
- 下腿三頭筋の外側(ふくらはぎの外側): 足の外側で地面を蹴るため、ふくらはぎが外に膨らんで見えます。
5.「遺伝」ではないが「無視できない要因」
最後に、生活習慣以外の要因についても触れておきます。
- 足の形(扁平足・外反母趾): これらはO脚の原因でもあり、結果でもあります。土台である足裏が不安定だと、その上の膝は安定しません。
- 靴選び: サイズが合わない靴、脱げやすいパンプス、踵がすり減った靴を履き続けることは、変な歩き癖を固定させます。
- 栄養不足(過去の): 幼少期のビタミンD不足などによる「くる病」の影響が残っている場合(構造的O脚)は、生活習慣の改善だけでは限界がある場合があります。
第2回のまとめ
今回は、O脚を作り出す「犯人」である日常生活の癖について解説しました。
- 「横座り」「ぺたんこ座り」は絶対にやめる。 床に座るなら正座(崩さない)か、あぐらがベター(ただしあぐらも骨盤後傾に注意)。一番良いのは椅子に深く座ること。
- 片足重心で立つ「休めの姿勢」は、O脚を進行させる。 両足に均等に体重を乗せる意識を持つ。
- 内ももやお尻の筋肉がサボり、外側の筋肉が頑張りすぎていることが、脚のラインを崩している。
「あ、今また脚を組もうとしていた!」 「鏡を見たら、片足重心になっていた」
まずは、このように「気づくこと」が改善への第一歩です。 気づいたら修正する。これを繰り返すだけで、筋肉への負担は劇的に変わります。
さて、原因がわかったところで、次は「自分の脚の状態」をより正確に知る必要があります。 O脚といっても、膝が悪いのか、股関節が悪いのか、足首が悪いのか、人によってタイプは様々です。
次回、第3回「あなたのO脚はどのタイプ?セルフチェックと診断」では、自宅で簡単にできるチェックテストを行い、あなたのO脚のタイプを判別します。
自分のタイプを知ることで、第4回以降のエクササイズの効果が倍増しますよ。お楽しみに!
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