第8回:人工関節ってどんなもの?-代表的な手術の種類と術後の生活
前回のブログで、手術を考えるタイミングについてお話ししました。今回は、代表的な手術である「人工膝関節置換術」について、その種類や術後の生活について詳しく解説します。
人工膝関節置換術の種類:全置換術と部分置換術
人工膝関節置換術には、大きく分けて2つの種類があります。
- 全置換術(TKA):
- 対象: 膝関節全体(内側、外側、膝蓋大腿関節)に重度の変形がある場合。
- 内容: 傷んだ大腿骨と脛骨の表面、そして膝蓋骨の裏側を金属製の部品に置き換えます。
- メリット: 痛みが劇的に改善され、関節の変形を根本から矯正できます。
- デメリット: 広範囲の手術になるため、術後のリハビリ期間が比較的長く、膝の曲げ伸ばしの可動域が制限されることがあります。
- 部分置換術(UKA):
- 対象: 膝関節の片側(主に内側)のみに限定的に変形がある場合。
- 内容: 傷んだ部分の骨と軟骨のみを部分的に置き換えます。
- メリット: 手術の侵襲(身体への負担)が少なく、術後の回復が早いのが特徴です。また、ご自身の靭帯や半月板が温存されるため、自然な感覚が残りやすいと言われています。
- デメリット: 術後に反対側や他の部分が変形した場合、再手術が必要になることがあります。
どちらの手術が適しているかは、患者様の年齢、活動レベル、変形している部位や程度によって、主治医が総合的に判断します。
手術後のリハビリと生活の変化
手術は痛みを劇的に改善してくれますが、それだけで終わりではありません。手術後のリハビリテーションが、日常生活をスムーズに送るために非常に重要です。
- 入院中のリハビリ: 手術後すぐに、理学療法士の指導のもと、ベッド上での運動から始めます。徐々に、座る、立つ、歩くといった動作を練習し、退院を目指します。
- 退院後のリハビリ: 退院後も、筋力回復や関節可動域の改善、正しい歩き方の練習などを継続する必要があります。
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