第8回:人工股関節置換術後、本当にこれで終わり?-手術だけでは終わらない、あなたの身体が求める「トータルケア」
人工股関節置換術、お疲れ様でした。 長年悩まされた痛みから解放され、ようやく新しい生活がスタートできると、希望に満ちた気持ちでいっぱいだと思います。しかし、手術はゴールではありません。実は、ここからが本当の意味で「自分らしい生活」を取り戻すための大切な始まりなのです。
「人工関節が入ったから、もう大丈夫!」 そう思っていませんか?
確かに、手術によって股関節の痛みは劇的に改善されます。しかし、長年の痛みに耐えてきた身体は、股関節だけでなく、全身にゆがみや負担を抱え込んでいることがほとんどです。
痛い方の脚をかばいながら生活していた期間は、思っている以上に長く、身体に大きな影響を与えています。
- 股関節の痛みを避けようとして、骨盤が傾いたり、背骨がねじれたりしていませんか?
- 悪い姿勢で歩く癖がつき、膝や足首に不自然な負担をかけていませんか?
- 股関節の動きが制限されていたことで、胸郭(胸まわりの骨格)の柔軟性が失われ、呼吸が浅くなっていませんか?
手術で人工関節が入っても、これらの身体のゆがみやアンバランスは、自然には治りません。むしろ、そのまま放置してしまうと、せっかく良くなった股関節に再び負担がかかり、腰痛、膝痛、肩こりなど、新たな不調を引き起こす原因となってしまうのです。
なぜ、股関節だけではダメなのか?-全身を一つのユニットとして捉える重要性
人間の身体は、すべてつながっています。股関節は、土台となる骨盤の上にあり、その上には背骨が積み木のように連なっています。そして、股関節の動きには、膝や足首の柔軟性、さらには上半身のバランスも深く関わっています。
人工股関節に置き換わったとしても、周囲の関節(脊柱、膝、足首)が硬いままでは、股関節本来の滑らかな動きを妨げてしまいます。 例えば、
- 腰や背中が硬いと、股関節に適切な可動域が確保できず、人工関節に不自然な力がかかります。
- 膝や足首が硬いと、歩くたびに衝撃が股関節にダイレクトに伝わり、負担が増えます。
これらの「全身の連動性」を無視して股関節だけを良くしても、根本的な解決にはなりません。痛みなく、スムーズに動ける身体を取り戻すためには、手術後の股関節の回復と並行して、全身のバランスを整えるケアが必要不可欠なのです。
整体は、あなたの身体の「再調整」係
ここで当院の整体が果たす役割は、まさに「身体の再調整」です。 手術後のリハビリで筋力をつけることも大切ですが、その前に硬くなった関節や筋肉を「解放」してあげることが、より効果的なリハビリにつながります。
当院では、人工股関節置換術を受けられた患者様に対し、以下のポイントを重点的にケアします。
- 脊柱(背骨)の柔軟性を取り戻す: 長年の猫背や不自然な姿勢で硬くなった背骨を丁寧にゆるめます。これにより、骨盤の傾きを改善し、股関節への負担を軽減します。
- 膝・足首の関節をスムーズに: 股関節の動きが良くなった分、膝や足首の正しい動きをサポートします。これにより、歩行時の衝撃を分散させ、股関節を保護します。
- 胸郭の可動域を広げる: 深い呼吸を促すことで、全身の血行が改善され、筋肉の回復力を高めます。また、上半身のバランスが整い、より安定した姿勢で歩けるようになります。
これらの施術は、決して痛みを伴うものではありません。患者様の状態に合わせて、やさしく、そして丁寧に、身体の「癖」を解きほぐしていきます。
手術後の整体、いつから始めるのがベスト?
人工関節置換術後の整体は、主治医の許可が下りてから、できるだけ早い段階で始めることをお勧めします。特に、リハビリが進むにつれて、身体のゆがみやアンバランスが顕著になることがあります。専門家が身体全体をチェックし、個別に必要なケアを行うことで、より早くスムーズな回復を促すことができるのです。
まとめ:手術の成功を、あなたの未来の成功へつなげるために
手術は、人生の「再出発」のきっかけに過ぎません。その後の人生を、痛みなく、自由に歩むためには、身体全体を労わるトータルケアが欠かせません。
人工関節を入れた身体と、これから一生付き合っていくのはあなた自身です。 手術の成功を、本当の意味での「痛みからの解放」につなげるために、股関節だけでなく、全身のバランスを整えることをぜひ考えてみてください。
私たちは、あなたの「新しい人生」を全力でサポートします。 ご自身の身体で少しでも気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
※ご相談はこちらからお気軽になさってください。
神戸かんねん整体
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