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第7回:なぜ「定期的なメンテナンス」が絶対に必要なのか? 体の「形状記憶」との戦い

はじめに:「魔法」は解けるようにできている

「先生、施術を受けた日はすごく調子が良かったんですが、3日経ったらまた肩が重くなってきて…」

これは、治療現場で最も多く聞かれる言葉の一つです。 患者さんとしては、「もしかして施術の効果がなかったのでは?」「私の体はもう治らないのでは?」と不安になってしまう瞬間かもしれません。

しかし、断言します。「戻る」のは、あなたの体が正常に機能している証拠です。 むしろ、長年側弯症と付き合ってきた大人の体において、たった一度の施術でその効果が一生続くことなどあり得ません。

なぜなら、私たちの体には、良くも悪くも「現状を維持しようとする強力なプログラム(恒常性)」が備わっているからです。

今回は、この「戻り」の正体を解明し、どうすれば「楽な状態」を定着させることができるのか、その戦略をお伝えします。

1. 脳の誤解:「歪んでいる状態」こそが「正常」だ

私たちの姿勢や筋肉の緊張をコントロールしているのは「脳」です。 脳の中には、あなたの体の地図(ボディマップ)があります。

側弯症の方の場合、何十年もの間、背骨がカーブした状態で生活してきました。 そのため、脳は「この曲がっている状態、筋肉が緊張している状態こそが『正常(デフォルト)』である」と深く記憶してしまっています。

ここで、施術によって筋肉を緩め、骨格を本来あるべき真っ直ぐな位置に近づけるとどうなるでしょうか?

体は楽になります。しかし、脳はパニックを起こします。 「おい、なんだこの不安定な状態は! いつもの(曲がっている)位置と違うぞ! 緊急事態だ、元に戻せ!」

施術で体が整った状態を、脳は「異常」と判断し、無意識のうちに指令を出して、筋肉を再び固め、元の歪んだ位置に引き戻そうとします。 これが、施術後数日で症状が戻ってしまう「形状記憶」の正体です。

2. 「ゴム」を伸ばす戦い

側弯症のメンテナンスは、「硬くなったゴム」をイメージすると分かりやすいです。

何年も使わずに固まったゴム(短縮した筋肉や靭帯)を、施術でグーッと伸ばして柔らかくします。 その瞬間は伸びますが、手を離せば、ゴムの弾力でまた縮もうとしますよね。

特に側弯症の場合、骨自体のカーブという「強力なバネ」が常に存在するため、真っ直ぐな背骨の人に比べて、元に戻ろうとする力(縮む力)が桁違いに強いのです。

だからこそ、一度伸ばしただけでは勝てません。 ゴムが再びカチカチに固まる前に、何度も何度も伸ばし、「この長さが新しい基準なんだよ」とゴム(筋肉と脳)に教え込ませる必要があります。

3. 「痛くなってから行く」では遅すぎる理由

多くの人は、痛みが限界に達してから治療院に行きます。 そして、痛みが消えたら通院をやめてしまいます。

側弯症の方にとって、この「痛くなったら行く」というパターンは、最も効率が悪く、お金も時間も無駄にする通い方です。

  • 痛い時(マイナス100): ここから施術をして、なんとかゼロ(痛くない状態)まで戻します。しかし、数日して戻りが出れば、またマイナスからのスタートです。これでは、ずっと「マイナス」と「ゼロ」を行ったり来たりするだけで、いつまで経っても体は変わりません。

  • メンテナンス通院(調子が良い時に行く): 痛みが消えて、少し戻りかけた時(マイナス20くらい)で次の施術をします。すると、次はプラス10の状態まで持っていけます。これを繰り返すことで、ベースラインが徐々に上がり、「多少無理をしても痛くならない体」へと書き換わっていくのです。

4. 理想的な頻度と「卒業」の考え方

では、具体的にどれくらいの頻度がベストなのでしょうか? もちろん個人差はありますが、一般的な目安をお伝えします。

  • 【初期(集中治療期):最初の1〜2ヶ月】 頻度:週1回 〜 10日に1回 脳の「形状記憶」を書き換える時期です。体が「元の悪い状態」に戻りきる前に、次の刺激を入れます。ここで間隔を空けすぎないことが勝負です。

  • 【安定期:3ヶ月目以降】 頻度:2〜3週間に1回 良い状態が定着し始めます。「最近、寝起きが楽だな」「夕方になっても辛くないな」と感じる時間が増えます。

  • 【メンテナンス期】 頻度:月1回 ここまで来れば、多少の負担は一晩寝れば回復できるようになります。月に一度、プロの手で深部のチェックとリセットを行い、好調を維持します。

側弯症における「卒業」とは、「二度と治療院に行かなくていい状態」ではありません。 「自分の体の癖を理解し、月一回のメンテナンスと日々のセルフケアで、痛みのない生活を自立して送れる状態」こそが、大人の側弯症にとってのリアルで前向きなゴール(卒業)です。

まとめ:メンテナンスは「投資」である

車検に出さない車は、いつか必ず故障します。 人間も同じですが、特に側弯症というハンディキャップを持つ背骨は、人一倍繊細なスポーツカーのようなものです。 乗りこなすのは難しいですが、手入れさえすれば、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれます。

定期的なメンテナンス代を「痛みを消すためのコスト(浪費)」と捉えるのではなく、「将来、変形性脊椎症で歩けなくなるのを防ぐための投資」と考えてみてください。

プロの手を借りて「戻り」を最小限に抑えつつ、その上でご自宅でできることがあります。 それが「セルフケア」です。

次回予告:自分でできること、やってはいけないこと

プロに頼る大切さはお伝えしましたが、1ヶ月のうち、施術を受けるのはせいぜい1〜2時間。残りの約720時間は、あなた自身が自分の体を管理しなければなりません。

次回は、患者さんからの質問No.1である 「家でどんな運動をすればいいですか?」 「ヨガや筋トレはしていいですか?」 にお答えします。

実は、良かれと思ってやっているストレッチが、逆に側弯を悪化させているケースも…。 第8回「自分でできること(セルフケア編)。やってはいけない運動、やるべき呼吸法」で、側弯症に特化した安全なケア方法を伝授します。

※ご相談はこちらからお気軽になさってください。

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