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第3回:その痛み、実は「進行」している? 知っておくべき「機能性」と「構築性」の違い

はじめに:「大人になったら止まる」は本当か?

「先生、最近鏡を見ると、以前より体が曲がっている気がするんです」 「背が縮んだような気がして、測ってみたら実際に1センチ縮んでいました」

当院に来られる30代〜50代の側弯症患者さんから、このような相談を頻繁に受けます。

学生時代、病院で「成長期が終われば、骨の成長も止まるので、側弯の進行も止まります」と言われた記憶がある方は多いはずです。それを信じて安心していたのに、なぜ今になって悪化を感じるのでしょうか?

実は、「成長期が終われば進行しない」というのは、半分正解で、半分間違いです。

確かに、思春期特有の急速なカーブの進行は止まります。しかし、大人には大人特有の「重力」と「加齢」による進行リスクがあるのです。

今回は、あなたの背骨で今何が起きているのかを正しく理解するために、側弯症の「2つのタイプ」について解説します。これを知ることで、あなたが今「戦うべき相手」が明確になります。

1. 2つの側弯症:「構築性」と「機能性」

側弯症には、大きく分けて2つの種類があります。

① 構築性側弯症(こうちくせい・そくわんしょう)

これが、いわゆる皆さんが診断されている「側弯症」です。 背骨そのものがねじれを伴って変形しており、骨の形自体が変わってしまっている状態です。 前屈しても背中の盛り上がり(リブハンプ)が消えません。この骨の変形自体を、大人の段階で徒手療法(マッサージや整体)だけで真っ直ぐに戻すことは、残念ながらできません。

② 機能性側弯症(きのうせい・そくわんしょう)

こちらは、骨そのものの形は正常(あるいは変形が軽度)なのに、何らかの原因で背骨が曲がって「見えている」状態です。 原因は、筋肉のアンバランス、痛みを避けるための逃避姿勢、脚の長さの違い、骨盤の歪みなどです。 こちらは、原因を取り除けば、真っ直ぐな状態に戻る可能性が高いものです。

2. 大人の側弯症は「ハイブリッド」になっている

ここからが重要です。 大人になってから「ひどくなった気がする」という方のほとんどは、「①構築性」の上に「②機能性」が上乗せされた状態になっています。

もともと持っている「①骨の変形」というベースの上に、長年のデスクワークやスマホ姿勢、運動不足による筋力低下によって「②姿勢の悪さによるカーブ」が積み重なっているのです。

例えるなら、「ピサの斜塔(構築性)」に「強い横風(機能性)」が吹いているような状態です。

斜塔の傾き自体(骨の形)は変わっていなくても、風(悪い姿勢や筋力低下)が強まれば、塔はさらに傾いて見えますし、倒れないように支える柱(筋肉や関節)には限界を超えた負荷がかかります。

あなたが「悪化した」と感じている分の多くは、実はこの*後から付け足された機能性のカーブ」である可能性が高いのです。

3. 大人特有の進行要因:「変性」と「重力」

「じゃあ、骨自体は全く進行していないの?」というと、そうとも言い切れません。 悲しい現実ですが、大人の側弯症には「変性(へんせい)」というリスクがあります。

年齢とともに、背骨のクッションである「椎間板」の水分が減り、弾力がなくなってきます。 健康な背骨の人でも身長が縮んだり腰が曲がったりしますが、側弯症の方の場合、カーブの負担が集中している箇所の椎間板が傷みやすくなります。

支えが弱くなったところに、容赦なく「重力」がかかり続けることで、年に1度程度ずつ、ゆっくりとカーブが進行してしまうケース(成人脊柱変形)も珍しくありません。

特に、女性は閉経後のホルモンバランスの変化で骨密度が下がると、一気に支える力が弱まり、カーブが進みやすくなるため注意が必要です。

4. あなたの側弯を「加速」させる生活習慣

変性を防ぎ、機能性のカーブを取り除くためには、生活習慣の見直しが不可欠です。 以下の項目に心当たりはありませんか?

  • スマホ首(ストレートネック): 頭が前に出ると、背中のカーブでバランスを取ろうとして、側弯が強調されます。

  • 足を組む癖: いつも同じ脚を上にしていませんか? 骨盤が傾けば、その上の背骨はさらにバランスを崩します。

  • 片側重心: キッチンで料理をする時、電車で立つ時、いつも同じ足に体重をかけていませんか?

  • 合わない寝具: 柔らかすぎるマットレスは、寝ている間に重力で背骨を沈み込ませ、カーブを助長します。

これらは全て、「機能性側弯」の要素を強める行為です。つまり、自分でコントロールできる悪化要因なのです。

まとめ:希望は「機能性」の部分にある

「進行」の話をして不安にさせてしまったかもしれませんが、ここでお伝えしたい希望があります。

それは、「上乗せされている機能性のカーブは、改善できる」ということです。

「構築性」の部分(もともとの骨の変形)を変えることは難しくても、筋肉の緊張を取り、関節の動きを良くし、正しい姿勢を意識することで、「機能性」の部分を取り除くことは可能です。

私の経験上、多くの患者さんは、この「機能性の悪化分」を取り除くだけで、 「背が伸びた気がする」 「痛みが半分以下になった」 「呼吸がしやすくなった」 と実感されます。

つまり、今ある痛みのすべてが「治らない骨のせい」ではないのです。 ケアすれば変えられる部分が、必ず残されています。

次回予告:心と体はつながっている

骨や筋肉の話が続きましたが、側弯症の辛さはそれだけではありません。 「なんとなくダルい」「すぐイライラする」「眠りが浅い」……そんな症状はありませんか?

次回は、背骨と密接な関係にある「自律神経」にスポットを当てます。 第4回「側弯症と自律神経の深い関係。『背中の張り』は『心の張り』に直結する」です。

なぜ、背中を緩めると心まで軽くなるのか? そのメカニズムを解説します。 お楽しみに。

 

※ご相談はこちらからお気軽になさってください。

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